メトトレキサート

特徴
  • アンカードラッグ
  • 最も耐用性がよい=効果・副作用のバランスが優れている
  • 生物学的製剤と併用で有用性が高い
  • 効果発現は早ければ2週間, 遅くとも4~8週間で見られる
  • 関節破壊だけでなく生命予後改善効果がある
  • リンパ腫はMTXのせいか、RA自体の問題か不明
禁忌
  • 授乳婦→母乳に移行
  • 高度腎機能障害→腎排泄
  • , 腹貯留→貯留して濃度が高くなる
  • 活動性結核
使いにくい患者
  • レントゲンでリウマチ肺が見られる
  • XpでわからないがCTで間質性肺炎の場合
  • 挙児希望の女性
  • 肝機能障害・腎機能障害がある
    →%VC, DLCOが70%以下の場合は使用しない
    →KL-6が300以上で注意, 500以上で慎重に使用する
使い方
  • 4~6mg/週で開始, 1ヶ月毎に増量(2~6週推奨だが2週は早い)
  • 体格大きければ8mg開始でもOK
  • 効果発現は容量依存性0.2~0.3mg/kg/週まで増量する
  • 日本での最大投与量は16mg
  • 高用量では1回投与より2回分割の方が吸収効率がよい
  • 8mgまでは週1回, 消化器症状あれば週1日朝夕の分割投与
  • 基本的に10mg以上で分割投与を考慮
  • 分割投与の方が血球減少のリスクが高いと考えられる
  • 増量, 開始6ヶ月以内の場合には1ヶ月毎に採血・尿検査を行う
  • 安定すれば4~8週毎に検査
  • 早期の骨髄抑制徴候としてRDW・MCV上昇に注意する
  • レントゲンは年1回
副作用
  • 3大副作用= ①骨髄抑制②肺障害③感染症
  • 呼吸器障害, 血球減少, 肝障害, 腎障害, 粘膜, 消化器症状
  • 容量依存性の肺障害は1%1年以内に見られる。
休薬・副作用予防
  • 発熱・下痢など脱水なりやすければ休薬する
  • 1週間飲まなくても効果は持続する
  • 用量依存性の副作用は葉酸の予防投与を行う, 副作用が強い場合には10~15mg分2~3で使用する
  • 葉酸は5mgを最終内服から48時間後(24~48時間ならいつでもよいと考えられる)
挙児希望
  • 女性の場合には1月経周期スキップしたあとに推奨→日本のガイドラインでは3ヶ月まえから中止
  • 男性の場合は3ヶ月休薬だが根拠は乏しい
  • タクロリムスは挙児希望に良いDMARDs