γグロブリン大量静注療法(IVIG)

保険適応
ITP
Guillain-Barré症候群
ステロイド抵抗性筋炎
EGPAの末梢神経障害
CIDPの筋力低下
 
作用機序
  1. Fcγレセプターを介した機序
  2. 補体を介する免疫反応の制御
  3. 抗イディオタイプ抗体による自己抗体の制御
  4. 炎症性サイトカインの制御
  5. T細胞への作用
 
投与量
IVIGに使用するのはFc活性を持っているものだけ
0.2-0.4g/kg/day DIV×5日とされているが添付文書では疾患ごとに投与量決まっている
*JBスクエアに投与量・投与時間シミュレーターがある(https://www.jbpo.or.jp/med/di/simulator/vg/)
例)体重60kg 12g/day
 
副作用
少ない
過敏症として発熱・皮疹
血液粘稠度の増加による塞栓症、
ショック、敗血症、O型患者以外では抗A・B抗体による溶血、AKI、敗血症の誘発
 
禁忌
IgA欠損症 IgAに対する抗体を誘発する、既に抗体があればアレルギー反応がでる
 
メリットは効果が早く出る。
 
各論
ITP
・血小板数増加するが一時的 妊婦の帝王切開前に使うぐらい
・発症7日以内に使用した場合、1回点滴でも効果がある。冠動脈瘤発生を抑制する。
SLE
・SLE+APS患者で血栓症を繰り返す場合に有効であった
その他
IgA腎症、AAV、小児PN、RA、JRA、TTP、赤芽球癆で有効だったとの報告がある
 
【参考文献】
膠原病診療ノート
ヴェノグロブリンIH添付文書